「笹生優花、女子ゴルフ界に超新星現る」
女子プロゴルフ界にとんでもない超新星が現れた。
笹生優花(さそうゆうか)選手、19歳がその人だ。
去年11月にプロテストに合格。今年2月にオーストラリアで行われた米ツアーに参戦(2試合)、日本の国内ツアーは、6月のアース・モンダミンカップがデビュー戦(5位)になったが、国内デビュー2試合目のNEC軽井沢72(8月14~16日)で初優勝(9アンダー)を飾ると、続くニトリ・レディース(8月30日最終日)でも勝って(16アンダー)、2週連続優勝をやってのけた。
10代での2週連続優勝は、宮里藍、畑岡奈紗以来3人目の快挙である。
しかも史上最速の国内3戦目で優勝賞金5000万円を超えた。
北海道、小樽CCで行われたニトリ・レディースの最終日は、気温16度、風も強く雨が降りしきるコンディションだったが、そんな悪条件もものともせずに、完璧なゴルフを見せつけた。
圧巻だったのは、12番(185ヤード、パー3)。
ティーショットは、グリーンを捉えられず手前のラフ(ピンまで19ヤード)に打ち込んだが、そこからの第2打をねじ込んでチップインバーディーを奪った。
最終日は、前半から小祝さくら選手とデッドヒートを演じていたが、ここで小祝に2打差をつけて突き放した。
ドライバーの平均飛距離は260ヤードを越え、アイアンの精度も高い。しかもグリーンでは、2~3メートルの微妙なパットも軽々と沈めていく。そのスケールの大きなゴルフから、早くも「女ウッズ」と呼ばれ、米ツアーで勝つのも時間の問題だと言われている。
身長166センチ、体重63キロ。
恵まれた体格に、父親の英才教育と本人の努力が結実した。
日本人の父とフィリピン人の母、小学3年生でより良いゴルフ環境を求めてフィリピンに渡った。今はフィリピン国籍でプレーしているが、21年の東京五輪後に日本国籍にしたいと語っている。
父親の指導の下、こどもの頃から将来を見据え、下半身の強化を怠らなかった。
プロテスト合格後から師事しているジャンボ尾崎氏(尾崎将司)も「どんなトレーニングをするとそんなに飛ぶのか」と彼女の飛距離に驚いた。
その尾崎氏も「米国でトップになりたいと意識をしていたが、見えてきたのではないか」と笹生の可能性に期待している。
日本語、英語、フィリピン語に加えて、韓国語とタイ語も少し話せるらしい。
米国で戦う準備は、もうすでに出来上がっている。
ニトリ・レディース最終日。
2番でいきなりダブルボギーを叩いて小祝に逆転されてしまったが、この時も「ゴルフをやっていればボギることもあるので、まったく気にしませんでした」
とメンタルの強さも彼女の武器だ。
夢は「世界一になること」
笹生優花のドラマ(世界制覇)が幕を開けた。
昭和33年4月7日生/新潟県新潟市出身
慶応大学野球部→東芝野球部→ヤクルトスワローズ入団(昭和60年)
同年5月11日の阪神戦にてプロ野球史上20人目となる公式戦初打席初ホームランを放つ。
5年間のプロ野球生活引退後、オーストラリアで日本語教師を経験。帰国後スポーツをする喜びやスポーツの素晴らしさを伝えるべくスポーツライタ―の道を歩む。
オリンピックではリレハンメル、アトランタ、長野、シドニー、ソルトレークシティー、アテナで、サッカーW杯ではアメリカ、フランス、日韓共催大会でキャスターを務める。
現在はあらゆるメディアを通して、スポーツの醍醐味を伝えている。