令和の断面

【令和の断面】vol.151「週1回「8000歩」の効能」

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    「週11回「8000歩」の効能」

     統一地方選の応援で各地を走り回っている。
     そんな中、ある若い女性議員がこんなことを言っていた。
    「選挙活動って、すごくお腹が空くんですよね。今まではラーメン一杯を食べるもやっとだったんですが、今はラーメンにチャーハンを付けて、餃子も一緒にたのんでいます(笑)」

     確かに選挙は腹が減る。
     なにしろ朝の8時から夜の8時までが選挙活動時間。その間、少しの休憩はあるもののほとんどの候補者は、駅頭に立って挨拶をするか、自分の選挙チラシを配るか、街宣車に乗って「○○党の▽▽でございます。よろしくお願い致します!」とマイクで話し続けている。
     一日中、休むことなく動いているのだから、その分エネルギーを消費しているのだ。

     その候補者はこんなことも言っていた。
    「今まであまり運動をしなかったので、選挙で毎日走り回ったら、ぐったりするのかと思ったら、逆に元気が出てくる。歩いた方が体調がいいんですよね」

     毎日走り回ると元気が出る。
     歩いた方が体調がいい。

     おそらくこれは、生理学的にも間違いないことなのだろう。
     3月28日にこんな研究結果が発表された。

     京都大学とカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の研究チームによると、週に1~2日、「8000歩」歩くだけで死亡リスクを下げることができるというのだ。
     2005~06年に記録された米国の成人約3000人のデータを調査すると、週に1~2回「8000歩」歩いた人は、1回も歩かなかった人に比べて10年後の死亡率が14.9%低く、心血管疾患による死亡率も8.1%低下したというのだ。

     年齢別でみると、65歳以上の死亡リスクは19.9%下がり、65歳未満は7.4%低下した。性別では、男性が20.8%、女性は11.6%減少し、男性の方が「8000歩」のメリットが大きいという結果が出た。

     つまり、ざっくりと言えば
     「8000歩」歩く→健康になる(元気が出る)→死亡率が下がる

     こう理解していいのだろう。

     選挙では、普通の候補なら間違いなく1日「8000歩」以上歩く。
     前述の女性議員は30代だから、「65歳未満は7.4%減」「女性は11.6%減」のカテゴリーに入る。

     彼女が感じている元気には、精神的な満足感や達成感、選挙を戦っているという高揚感みたいなものも大いにあるのだろうが、動き回ること(歩くこと)が基本的に体調に良い作用を及ぼしているのだろう。

     この週に1~2日「8000歩」の効能は、毎日歩く人や10000歩以上歩く人ともあまり変わらないという結果が出ているので、横着な人にも明るいニュースと言えるだろう(笑)。

     統一地方選挙からのこぼれ話である。

    青島 健太 Aoshima Kenta
    昭和33年4月7日生/新潟県新潟市出身
    慶応大学野球部→東芝野球部→ヤクルトスワローズ入団(昭和60年)
    同年5月11日の阪神戦にてプロ野球史上20人目となる公式戦初打席初ホームランを放つ。
    5年間のプロ野球生活引退後、オーストラリアで日本語教師を経験。帰国後スポーツをする喜びやスポーツの素晴らしさを伝えるべくスポーツライタ―の道を歩む。
    オリンピックではリレハンメル、アトランタ、長野、シドニー、ソルトレークシティー、アテネで、サッカーW杯ではアメリカ、フランス、日韓共催大会でキャスターを務める。
    現在はあらゆるメディアを通して、スポーツの醍醐味を伝えている。
    2022年7月の参議院議員選挙で初当選。
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